インフルエンザについて (2018.01更新)
インフルエンザとは??
インフルエンザの原因となるインフルエンザウイルスにはA型とB型があり、毎年冬に流行します。
「今年かかったからもうならない、予防しなくても大丈夫」というわけではありません。
日頃から予防に努めることは大切です。
症状
発熱、悪寒、全身倦怠感、頭痛、手足の関節痛・筋肉痛、咳、鼻水、咽頭痛があり、普通の風邪の症状と似ているので気が付きにくい時もありますが、風邪と比べて、症状がひどくなることが多いです。
腹痛、嘔吐、下痢などの胃腸症状を伴う場合もあります。
潜伏期間
ウイルスが体内に入ってから発症するまでの期間はおおむね1日~5日とされています。
また、ウイルスを排出するのは症状が出る少し前からで、発症後5日間はウイルスの排泄は続いているとされています。発熱がおさまってもウイルスの排泄は続いているので、注意が必要です。
感染経路
- ①患者の咳、くしゃみ、つば吐き出しなどにより発生した飛沫を吸い込んだ時
- ②患者の粘液が、他人の目や鼻や口から直接に入った時
- ③ウイルスが付着した物や握手のような直接的な接触により手を通じ鼻や口からウイルスが侵入した時
予防方法
- 家に帰ったあとや食事前には石鹸による手洗いをしましょう
- 外出時には人込みを避けた方が良いです
- 換気をこまめに行いましょう
- 乾燥しすぎないように注意しましょう
- 予防接種を受けた方が予防効果は高まります
- タバコを吸っている人は吸っていない人と比べてインフルエンザにかかりやすいとされてます
*受動喫煙から子どもを守ってください。
予防接種
生後6か月以上~12歳まで | 原則2回接種 (2~4週間の間隔をあけます) |
---|---|
13歳以上 | 1回または2回接種 |
インフルエンザの予防接種を受けたからかからない、大丈夫というわけではありませんが、インフルエンザを発症する確率は下げられるとされています。
また、かかっても軽く済んだり、重症化する頻度を下げられるとされています。
発症時の家での過ごし方
① 解熱剤の使用
ぐったりとしてしんどそうな場合は、使用方法を守って、そのお子さんに処方された解熱剤を使用することも可能です。(熱が出たからと言って必ず使用する必要はありません。)
②食べ物・水分
子どもの好きなもので、消化の良いものを食べさせてください。
水分摂取をするようにしてください。
水分をたくさん取れないようであれば、こまめに摂取を心掛けてください。
*乳幼児の場合、特に脱水になりやすいので水分摂取に努めてください。
③お風呂
ぐったりしていなければ熱があっても疲れさせない程度にお風呂でさっぱりさせるのはかまいません。
ぐったりしているときは、タオルで体を拭く程度にしましょう。
④感染者と過ごす時、気をつけること
家族と同じコップを共有したり、同じタオルを使用しないようにしましょう。
咳エチケット(マスクの着用、咳をするときはティッシュで押さえる、人の方を向いて咳をしない)に努めましょう。感染者が使用した鼻紙やマスクは密封し、小まめに捨てましょう。
⑤おうちの方が気をつけること
熱のある時期には子どもの様子を家族の誰かが観察しましょう。
お家の中に子どもだけを残し外出することは、絶対にやめましょう。
治療
抗インフルエンザ薬<タミフル(内服)、リレンザ(吸入)、イナビル(吸入)、ラピアクタ(点滴)を使うことが多いです。他に漢方薬(麻黄湯)を使うこともあります。
インフルエンザは薬を使わないと治らない病気ではなく、基本的には自然に治る病気です。
薬を使うと症状のある時期を短縮できますが、必ずしも薬が必要ということはありません。
こんな時はもう一度受診を
- 何度も吐く・水分が取れない
- 息苦しい・呼吸が苦しそう
- 激しい咳・咳で眠れない
- 口唇や顔色が悪い
- けいれん、異常言動や異常行動、意識がはっきりしない
登園・登校の基準
インフルエンザ発症から5日を経過し、発熱などの症状がなくなり、 かつ保育園・幼稚園は解熱後3日を経過している、小学校・中学校は解熱後2日を経過すれば登校・登園が可能です。
インフルエンザのQ&A
ご覧になりたい質問をクリックまたはタップしてください。
けいれんを生じた、ぐったりして様子がおかしい等あれば受診が必要です。
発熱しただけで、すぐに受診する必要はありません。翌日に受診していただいたら結構です。
検査には偽陰性(インフルエンザなのに検査は陰性)、偽陽性(インフルエンザではないのに検査は陽性)になることがどうしても起こりえます。
偽陽性は数%以下とされていますので、迅速検査でインフルエンザウイルスに対する反応が陽性であれば、98~99%インフルエンザと言えるでしょう。症状・経過がインフルエンザを疑わせるもので、検査が陽性であればほぼインフルエンザと言えます。
しかし、偽陰性は20%あり、特に発症後すぐではウイルスの量がまだ少なく陰性となる可能性が高いと言えます。
ウイルスの増殖の速度が人により違います。発症後すぐから陽性になる人もいますが、ずっと陰性のままの人もいます。何時間だったらわかるというのもありません。
偽陰性の可能性がありますので、インフルエンザでないという診断は不可能です。
臨床症状、経過、状況等から診断することもあります。