院長・スタッフのブログ

大人になって読み返したい本

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2017年7月6日


子供の頃に大好きだった本が、完結していることを知り、最近になって図書館で借りてきて読み返してみました。

その本とは松谷みよこさんの「小さいモモちゃん」シリーズ。1963年に1作目が出版され、1992年に第6作で完結しています。子供の頃は第3作目まで読んだのですが、子供心に「ちょっと怖いな」と思う場面がいくつかありました。死神がママのところに現れたり、体がなくて靴だけのパパが帰ってきたり、モモちゃんがウシオニに影をなめられて死にそうになったり、木が勝手に歩いて行ってしまったり。
子供の頃の私には、わけもわからずただ読んでいただけなのですが、「ちょっと怖い」という強烈な印象が残りました。

今読み返してみると、あーそうだったのか、パパとママは離婚するのかと納得。パパとママの大人の事情が児童書にリアルに描かれ、子供がどのように受けとめていくのか、本当に考えさせられる児童書だなあと思います。(ネタバレすると最終的には離婚したパパは死んでしまいます)
もちろん面白い子供ならではのエピソードもたくさん出てきます。
私が好きだったのは、モモちゃんがキュウリのイボイボを見て、キュウリが水ぼうそうになったと思いこみ、お薬に見立てたのりをペタペタぬるところ、クロネコのプーが金魚の入った金魚鉢の「金魚水」が大好きでペロペロなめるところ、などなどたくさんあります。

モモちゃんシリーズは児童書ですが、大人になってからこそ、子育て中のお母さんに、自分のお子さんとモモちゃんを重ね合わせて読んでもらい、ぜひ一緒に泣いたり笑ったりしてほしいなあと思います。

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